
家電エンジニアの反町です。
コードレス掃除機やハンディファン、ワイヤレスイヤホン。
リチウムイオン電池を使った製品はどれも便利ですが、
「思ったより電池がもたない」
「仕様書に書いてある時間より短い」
と感じたことはないでしょうか。
実は、こうした違和感は珍しくありません。
なぜなら、リチウムイオン製品の運転時間は、カタログ通りにならないことがあるからです。
もちろん、メーカーが嘘を書いているわけではありません。
ただし、仕様書に書かれている運転時間は、あくまで目安です。
実際の運転時間は温度や使い方、電池の劣化によって大きく変わります。
この記事では、リチウムイオン製品の運転時間をどう見ればよいのか、
そして購入時に失敗しない選び方をわかりやすく解説します。
リチウムイオン製品の運転時間は仕様書通りとは限らない
リチウムイオン製品の仕様書には、「連続使用時間○時間」などと書かれています。
しかし、この数字をそのまま信じてしまうと、購入後にギャップを感じることがあります。
なぜなら、運転時間は多くの場合、
- 新品の電池
- 一定の室温
- 特定の運転モード
といった条件で測定されているからです。
つまり、実際の使い方ではもっと短くなることがあるということです。
室温によって運転時間は変わる
リチウムイオン電池は、周囲の温度の影響を受けやすい電池です。
特に気温が低い環境では、内部抵抗が上がり、電圧が下がりやすくなります。
その結果、まだ電池残量が残っていても機器が電圧で判断し早めに停止することがあります。
寒いとやる気が出ないのは家電も人間も同じですね。
冬場にスマホの電池が急に減ったように見えるのと、同じ現象です。
一番大きいのは電池の劣化
運転時間に最も大きく影響するのは、やはり電池の劣化です。
リチウムイオン電池は、充電と放電を繰り返すたびに少しずつ性能が落ちていきます。
新品のときは長く使えていた製品でも、使い続けるうちに
- 以前より早く電池が切れる
- 満充電でも安心できない
といった変化が出てきます。
電池容量は、充放電を繰り返すことで徐々に容量が減っていきます。
一般的には500回の充放電で半分の運転時間の機種が多いです。
毎日使ったら約1年半で運転時間が半分になるイメージです。
そのため、購入時に見た「最大運転時間」を基準に考えるだけでは不十分です。
リチウムイオン製品で失敗しない選び方
失敗しにくい選び方は、意外とシンプルです。
それは、必要時間ギリギリで選ばないことです。
たとえば、普段30分使いたい製品なら、仕様書で30分のモデルを選ぶのではなく、
約2倍くらいの余裕があるものを選んだほうが、安心です。
それでも使用時間がもたなくなってきたら、電池交換をするしかありません。
電池が取り外せず、本体交換になると金額的に高額になることが多いです。
電池交換のしやすさもあらかじめ、調べておくと良いです。
まとめ|運転時間は「理想値」と考えて選ぶのが正解
リチウムイオン製品の運転時間は、まったく当てにならないわけではありません。
ただし、その数字はあくまで理想条件で測定された参考値です。
室温が低ければ短くなりやすく、使い続ければ劣化によってさらに短くなります。
だからこそ、仕様書の数字をそのまま信じるのではなく、
実使用では短くなる前提で考えることが大切です。
購入時は、今の必要時間ぴったりではなく、
半分になっても困らないくらいの余裕があるかという視点で選ぶと失敗しにくくなります。
選ぶ時の参考にしてもらえると幸いです。
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